損保雀士・川井吉太郎の麻雀哲学 


          4ピンか7ピンか?

 

 

現代麻雀はリーチ・一発・裏ドラありのルールが主流。それだけスピードが重視されるということでもある。

東一局、親。配牌から2順目でカン2万をつもってきて早くも聴牌である。ドラも役もないが、もちろん、ここはリーチである。そして「裏ドラ」が乗ればと期待するわけだ。

 さて、ここまでは誰もが同じ思考経路を辿る。だが、「リーチ!」と横向きに打ち出す牌が4ピンか7ピンかで、細心の心配りの度合いがわかる。

 

「2順目でしょ。どちらだって同じでしょ」というなかれ。

 

私なら絶対に4ピン打である。なぜか。役なしリーチで期待するのは裏ドラだが、4ピンが裏ドラになる可能性は7ピンより低いからだ。自分がすでに3ピンを3枚も持っているのだから、それが表示牌になる確率は6ピンがそうなる場合より少ないのはおわかりだろう。

 

 「そこまで考えるのか」といわれれば、私はこう答える。「その局の結果にはつながらなくても、そうしたフォームを身につけることで、長期的な視野で結果を見れば必ずプラスになる」と。

 

「ツキ」とはどうにもならないものでもあるが、わずかとはいえ、人為の介入できる隙間もある。裏ドラは「乗る」ものではなく「乗せる」ものでもある。

 

 

 


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