川井塾講義録　

　　　　　　　　　　驚愕の第一打

　上図は親番でもらった好配牌である。ソーズの一色も狙えそうだし、３・４・５のメンタンピン三色も見える。さて第一打は？（ドラは４ピン）

　この打ち手（プロ）の第一打は驚愕の４ソー打であった。普通なら西とか北から打ち出して様子を見るところだろう。が、このプロは自己の描いた構想を忠実に実行した。狙いはメンタンピン三色。リーチ宣言で他家から３ソーを誘い出すというストーリーだ。そのためには、第一打に４ソーを打っておきたい。そして６巡目にリーチ（下図）。

　一発で他家から３ソーが出た。三色ではなかったがメンタンピン・イーペコー・ドラ。親のハネ満である（下図）。

　問題図はプロ同士のタイトルマッチリーグ戦の一局を原図とする。放銃したプロは唖然の態。まさか第一打４ソー下の３ソーがアタリ牌とは！「早めに打たれた牌の周辺牌のリスク度は低い」という常識を逆手に取った４ソー跨ぎの３・６ソー。仕留めたプロの得意や思うべし、だ。

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