損保雀士・川井吉太郎の麻雀道
5万保存は守りの手でもある
東4局。西家のMさんは10順目に5万を引き打1ソーとした(上図)。場に打ち出されている牌から見る限り5万、8万、北はそれぞれ1枚残っている。しかし打1ソーということは、4・7万を受け入れた場合は8万・北のシャンポン聴牌にするという含みがある。案の定、次ツモが4万。5万打でリーチと出たのだが…(下図)。
直後に親から追っかけリーチが来る。Mさんの次ツモが5万で、これが親への一発放銃で満貫となった。「5万を持っていたら…」と嘆いてみても後の祭りだ。
5万打のリーチと行かざるを得なくなった原因は上図の1ソー打にある。4・7万ツモの時、聴牌を崩してまでツモ切りするわけにはいかない手組みに、自らハマってしまったのだ。この時点で実戦の結末の予感はあった。
こうした悔いを残さないために川井流なら断固として1ソー打のとき6万打である(もちろん、ケースバイケースであるが)。こうして4・7万の受け入れを最初から「拒否」しておく。
大切なことは、このケース5・8万が他者への危険牌でもあるという認識だ。6万打であくまで5・8万の暗刻を狙うということは、四暗刻をめざす攻めだけでなく、「5・8万は決して打たない」という守りを固めた手でもある。
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(詰碁)
九段 石榑郁郎
黒先で生きてください。「ヒント」一手目に工夫が必要です。5分で1級。
(詰将棋)
九段 西村一義
「ヒント」自然な手順で進めます。(10分で初段)
持ち駒 銀