早田 由布子「憲法かるたで遊ぼう 

              

 

 

 

 

はやた・ゆふこ(あすわか事務局長)

 

 弁護士。労働者側の労働事件を中心として取り扱う。

 2歳と0歳の男児の子育てに奮闘中。早稲田大学大学院法務研究科修了。第二東京弁護士会所属

 小学校低学年の子どもたちが、遊びながら憲法について学べるグッズとして、このほど「憲法かるた」を制作しました。発売後の売れ行きは順調で5月末現在、700セット(1セット1500円)を普及できました。

 あすわかは「明日の自由を守る若手弁護士の会」が正式名称です。自由民主党の日本国憲法改正草案(2012年)を見て、その内容と危うさを広く国民に知らせようと、翌13年に立ち上げた法律家団体です。600人を超える弁護士が参加しています。

 日本国憲法の大切さをどうやったら分かってもらえるか、いろいろ工夫をしてグッズもつくってきました。そんなとき、学童保育の指導員の方や親から「低学年の子にもわかるものがほしいよね」という声が上がり、かるたの構想が動きだしました。

 小学校で憲法について教えるとき、「3大原則は云々」とどうしても言葉が先行しがちで、内容について実感が伴わないきらいがあります。理屈で覚えるよりも、実感として身に着けてほしいというのが私たちの思いです。

 例えば、普段の生活で着たい服を着ていいんだよ、というのも表現の自由ですよね。日頃、気づかずに謳歌している自由が実は憲法のおかげだと気づいてもらえばいい。テレビのニュースを見て「ああ、かるたに出てた話だ」と思えば、社会のことに興味もわくでしょう。

 読み札と絵札がそれぞれ50枚。私の好きな札は「むこうだよ憲法いはんのこの法律」(81条)、「『きゅうりょう上げて!』みんなでだんけつ どうどうと」(28条)、「がくしゅうけん だれでもどこでも学べるよ」(26条)などです。

 このかるた、お子さんやお孫さんと一緒に遊んでみてはどうでしょう。