川井太郎の麻雀日誌 国士無双論
役満で最も多いのが「国士無双」。というわけで、今回は「国士無双」のお話。
上図はK氏の配牌である。字牌・老頭牌が9種11枚。K氏はあっさり流局を選択したが、あとでプレーヤー間で異論続出することになった。
A氏「ぼくならもちろん喜んで国士に向かうね。三シャンテンですよ、こんなチャンスを捨てるなんて…流したからって次に上がれる保証はないでしょ」
B氏「ぼくも同様。第一打は迷彩として絶対に北だね。2万や5ピンは打たない」
C氏「ぼくなら注目を引くのは覚悟で5ピンから打ち出し、チャンタや七対子も視野に入れて幅広く打つ」
それぞれ、なる程のご意見だが、いずれも、ここで流すのはもったいないという点で一致している。
しかし指摘されたK氏はいう。
K氏「みなさんのご説ごもっとも。ですが、この配牌は三元牌が一枚もないことが気になったのです。字牌の中でも三元牌が最もポンされる確率が高く、一番手に入りにくい牌。だから最初から国士無双はナシと見切りをつけていたのです」
麻雀には狭い意味での正解はない。あるのは考え方や思想ということになる。それがそれぞれのプレーヤーのスタイルとして表現される。だから、この4氏の意見に優劣をつける術もないが、国士無双はもっとチャレンジされていい役だとは思う。国士無双を目指すことは一局捨てるという感覚があるとすれば、それは、すべての局で必死に上がりを目指すという自己中心的スタンス、力みの裏返しでもある。あわよくば国士無双を目指しつつも、悠遊と第三者的な目線で局の流れを傍観する。こんなゆとりある打ち方をしてみれば、また違う世界が見えてくるかもしれない。
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