松崎菊也「フドートク主義」宣言
まつざき・きくや 戯作者 コント集団「ザ・ニュースペーパー」リーダーを経てTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか」のパーソナリティ等ラジオテレビでも活躍。現在は執筆活動のほか政治風刺ライブなどを行なう。日本大学芸術学部卒
「市庁舎に展示したグローブ」
わが故郷大分県別府市の小学校にもメジャーリーガー大谷翔平選手から「野球やろうぜ!」という手紙とともにグローブが届いた。小学校の校長は扱いに困って教育委員会に預け、教育長は市長に相談した。市長はそれを開封し、自分が手にはめてはしゃぎまくり、市役所のロビーのガラスケースに「大谷選手ありがとう」と書いて展示した。
当然市長のSNSは大炎上した。「子どもたちに送ってくれたものを市長が開封するのはおかしい!」
市長は「渡さないとは言ってない。まず市民に見てもらって喜びを分かち合うのが教育ではないか」と反論し、抗議した市民を告訴すると息巻いた。
こういう見苦しい首長が出るだろうとは思っていた。まさかわが故郷の市長がやっちまうとは! 大谷選手のグローブ寄付についてはさまざまな意見がある。「野球やろうと言うのにグローブ3つじゃできないだろ。1チーム分9個送ればよかろうに」
野球の最初はキャッチボールだ。まず向き合ってキャッチボールしよう。左利きの子ども用も1個添えて。ええ話やん。
相手の意図を見抜く能力のない政治屋がさっそく庁舎に展示した。
別府市長よ。「渡さないとは言ってない」とはなんだ? 「まずは市民に見てもらいたい」のではなくて、「まずは支持者に見てもらいたい」だろ。訂正しろや。