松崎菊也「フドートク主義」宣言
「みそぎ」
まつざき・きくや 戯作者 コント集団「ザ・ニュースペーパー」リーダーを経てTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか」のパーソナリティ等ラジオテレビでも活躍。現在は執筆活動のほか政治風刺ライブなどを行なう。日本大学芸術学部卒
辞書で「みそぎ」を引くと、神道における宗教行事に由来する(新党で宗教団体に選挙運動をしてもらうことではない)。陰暦の6月の晦日に神社で行う夏越のお祓いの行事である(陰に隠れて10月にひそかに行う立候補パーティーではない)。
最も近い解釈は、身に罪や穢れのある者が川や海の水で心身を洗い清めることである(身に罪や穢れのある者が、罪も穢れもありません、何も悪いことをやっていませんからどうぞ信じてください、と頭を下げ握手をして、心身は穢れたまま、どぶ板をめくり、声を嗄らして自分の手柄を叫び散らすことではない)。
まして、公示期間だけ昼飯はインスタントラーメンで済ましたことをユーチューブに晒して、頑張ってますという振りをすることではない。まして、ギリギリ当選を果たした途端にバッジを光らせ、ピカピカに磨いた(秘書に磨かせた)靴を履いて赤じゅうたんをのし歩き、幹事長室に菓子折りを下げて出向き、党員資格をもういっぺんもらうことを「みそぎが済んだ」とは言わぬ。前後に「自分だけ」みそぎが済んだ「気になっている」という言葉が付いているのだ。
ほとぼりが冷めりゃ政治資金パーティーを「政治報告会」などと名前を変えて、支持者おひとり様「資料代1万円」巻き上げて、「身削ぎ」で身を削ぐこともなく、デップリ肥え太るやつがあなたの選挙区にいないだろうか?