松崎菊也「フドートク主義」宣言
「知らない奴らが仕切ると危ない」
まつざき・きくや 戯作者 コント集団「ザ・ニュースペーパー」リーダーを経てTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか」のパーソナリティ等ラジオテレビでも活躍。現在は執筆活動のほか政治風刺ライブなどを行なう。日本大学芸術学部卒
故田中角栄が言った。
「戦争は絶対にやっちゃいかん。戦争を経験した者が政治の中枢にいるうちは大丈夫だ。知らない奴らが牛耳るようになると危ない」
現総理は先の戦争をまったく知らない世代なうえ、防衛の専門家を自負している軍事オタクだ。自衛隊の最高司令官であることが小躍りするほど嬉しい。
「わが国を取り巻く防衛環境が劇的に変化をしておる昨今」という前置きで滔々と軍事拡大を言い募り、核兵器禁止条約にオブザーバーとして参加表明せず、「二度と戦争を起こさないために、抑止力としての防衛力の増強」
それは「目には目を」という発想だ。そういう総理のせき止め役であるべき主要野党は「是々非々」と言う。「是々ひっひっひ」。あれもこれもよろしい。せき止めではなくほぼ賛成して笑っているじゃないか。
過去にふたをして世の中を牛耳ると危ないもう一つの例。あれから30年が経った1月17日「30年も経つのにまだ震災のこと言うてんの。そろそろ忘れて前を向かんかい」と思う奴が地元でも政治を牛耳るようになってないか? 彼らが小手先で使いこなすSNSじゃ阪神淡路大震災30年の話題など脇へ追いやって、タレント司会者の下半身に端を発する民放キー局の泥仕合ばかり。(む、たしかにあの局は末期だとは思うが……)
でもみんな、あの日のことは絶対に忘れるなよ!